affaires - 業務: 2004年2月アーカイブ

元サークル仲間であり同業者でもあり、もしかしたら将来の取引先になるかもしれないうさこ社長が死にそうなくらい仕事に追われている。 確かに今はどこでも繁忙期だけれど、それだけでは片付けられないくらい尋常ではない。

僕よりも若いのにこの業界で何歩も先のキャリアを積み、さっさとドロップアウトして正規の有限会社を立ち上げ、きっと僕の何倍もの仕事を涼しい顔でこなして、挙句の果てに平日夜やオフの日にはスポーツも嗜んでいるような人なのだが、さすがに限界はあるようだ。どうしてまあどこもかしこも無茶な日程で年度末にねじこんで来るのか。

どうしてそんなに生きいそぐの?って思えてならない。
今のすごい回転の世の中見てたら。

全くその通りだと思う。何でもいいから大量生産すればいい時代はとっくに過ぎて、今はその質が問われる時代だ。作り手は使用者の立場に立って、本当に必要なものを最高のクオリティで提供することに腐心すべきだ。とは言え、スタッフの人数も切り詰められているのでクオリティを維持するだけでも大変なのだが。リストラがいくら進んでも新規雇用が確保されるわけではなく、単に社に残った人々が深夜残業するようになっただけなのだから。時計の針はぐるぐると狂ったように回り、気が付いたら寝ずに次の朝を迎えている。

ぶっ壊れそうなのを心配してメールを送ったりするなとのことなので、ここでひっそりと心配したりエールを送ったりすることにしようと思う。何度も身体を壊している僕から言えることは、結局最後に自分を守るのは自分でしかないこと。社長と言う立場から雇われエンジニアよりは責任も重いのだろうけれど、最後の一線でどうしても退かざるを得ないときは迷わず逃げてください。命さえあれば、また新しいクライアントを捕まえることは出来るのだから。

あちらこちらに心配をおかけしているようで申し訳ありません。

僕は相変わらず現場では一番の下っ端なので、誰にも文句を言わず、ひたすら何を言われても忍の一字で過ごしています。多分、会社関連の知り合いは僕が自分のサイトを持っていることすら知らないでしょう。
だからこそ、ここで普段言いたいことを書き殴ってある程度の発散をすることも可能なわけです。守秘義務に関わる内容は書いてませんし、別に見つかっても問題はないですが。寧ろ問題になってくれれば幸せかもしれません:-)

僕は昨年 9 月に前の勤務先が倒産して以来、 1 月中旬までは個人事業主、現在は前の勤務先からスピンアウトした開発者 4 人 + 営業 1 人の会社にいます。10月からの業務は、一貫して潰れた会社の業務整理と以前と変わらぬ取引先からの新規の受託開発です。倒産の時に全く別の就職先も見つけてはいたのですが、物件の一つに担当者専属契約があったため、巨額の違約金を払わないことには抜けることすら出来ませんでした。本当なら倒産と同時に逃げればよかったんでしょうけど、生活できないほど給料の未払いが続いていたので、選ぶ余地はありませんでした。

今の会社は全員が張り詰めた筋肉で綱引きをやっているようなものなので、どこか一箇所が切れると全員が木っ端微塵に弾け飛びます。今いくら辛くても抜けるわけにはいきません。同じ迷惑をかけるなら、最低限の義理は果たすと言う意味でも、繁忙期ではない時期に抜けるほうがまだマシだと考えています。少なくとも、開発者 4 人の中で僕にしか出来ないことが多すぎるので、辞めるのは引き継ぎが出来る人材が入ってきてからが順当です。しかし、残務整理で無給労働をしている状態ではとても増員が出来るような経営状況ではないので、そのうちに前言を翻さざるを得なくなるかもしれませんが。

辞めた方が楽なのはわかっています。同じ業界でもここまで底辺なのは銀行系くらいしか知りません。ただ、これから子供が生まれる上司や、新婚の先輩の家庭を崩壊させるのに比べれば、僕が追い込まれるくらいは我慢すべきじゃないかと思っています。

上司や先輩は僕と同じ開発者の道を選んでいるので仕方ありませんが、彼らの奥さんや子供たちは普通の幸せを得る権利があると思うのです。人のことを考えている余裕があるうちは僕はまだ平気なんじゃないでしょうか。それとも、自分の身の危険を察知できないほど、危機感が麻痺しているのでしょうか。

調子に乗ってもう一つ。

今日、午前 3 時過ぎにある一つの物件の最終納品を済ませた。
納品といっても FTP や SSH でサーバにスクリプトとデータを入れて動作させるだけなので、どこかに行かなくてはならないわけではないけれど。

実は、この仕事では、同じものを 4 回作り直している。

1 月 13 日着手。 1 月 21 日納期。初期工数 10 人日。完全に 1 人でやっているので、計3日徹夜して、同日早朝、初回納品。
仕様は紙一枚で来ていただけなので細かい部分について即改修が発生し、毎日逐次修正し 29 日に第 2 回納品。
2 月 3 日に客先要望で改修が発生、初期工数と同じ費用を頂いた上で、2 月 11 日に第 3 回納品。
このときも原稿をもらえなかったため、再度改修が発生し、先ほど第 4 回納品。今度こそカットオーバーかと思っている。

自分で見て思ったけれど、この仕事単体でさえ 1 日 8 時間の労働時間の前提は破綻している。納期が終わったら次の仕事が出来ると思って次を入れていても、営業担当会社が改修を受けると決めてしまった場合下請けは断れず、絶対に 1 回でカットオーバーすることはない。次の仕事が始まってしまうと、深夜帰宅してから自宅パソコンで朝まで引きずっている方をやる羽目になるので、成果物の品質は劣化し、さらにスケジュールは遅延する。命を守るための最低限の睡眠を取るとして、それも遅延の要因に入ってしまう。

今、僕は上記以外にも、同じような過密スケジュールで工数が数人月単位の大きな物件を2つ抱えている。そちらもそれぞれ週に2回ほど納期があるので、結局毎日徹夜することになる。他の人のヘルプ作業まで入れるともっと数は増える。

そして、何よりも恐ろしいのはこの状態の僕が社内で誰よりも負担が軽いことだ。だから、僕に転がってきた仕事は誰にも振れないし、他の人から SOS が出たら助けなければ死人が出る。

そもそもなぜ、 1 人の人間が 1 ヶ月に 5 人月の工数をこなす前提でスケジュールが組まれているのだろうか。社員全員体力の限界まで働いていて、全員給料は一律なので、一番キャリアが浅く技術も足りない僕は、そのそれなりの高給を甘んじて受けるしかないのかも知れないが。

僕も、前の会社に入社した頃はカットオーバーの翌日に有休を取って休んだこともあった。今はもう、カットオーバーという言葉自体が幻想でしかない。

いくらウェブの業界がいい加減だとは言っても、通常のソフトウェア開発に倣い、おおよそ次のような割り振りでプロジェクトは進められていると思う。

  1. プロジェクトマネージャー(以下PM・総責任者)
  2. システムエンジニア(以下SE・設計担当)
  3. デザイナー・グラフィッカー(以下G・デザインや絵的な部分)
  4. プログラマー(以下PG・コード開発の現場)

デザイン部分は僕の工程に直接の関係はないので省くとして、他の 3 種類の業務に携わる場合、必ず上流工程の者が下流工程の業務担当を把握しておくことが必要だと感じる。少なくとも、PM がその物件で使用する技術について何ら知識を持っていない、などという事は致命的だ。

他の業界では絶対にありえないことだと思うけれど、ほとんど当たり前のようにマネージャの肩書きを持つ方々は現在の物件に関する技術的な知識を持っていない。そして多くの場合、提案書を書く SE ですら、何の技術を使って実現するのか理解しないまま、また聞きの知識でレジュメを仕上げる。

僕の身の回りで多いのは、PM も SE も単なる取次ぎと化しているケースだ。
PM も SE も仕様を理解出来ない物件の発注を受けてしまい、僕ら現場の PG が提案書を書き、PM と SE がそれを持って打ち合わせに行く。(そもそも、受注後に提案書を書くのがどうかしている。)
顧客からの質問事項は僕ら PG に打ち合わせ先から電話がかかって来て回答させられる。なぜか、受注段階で納期と発注金額が決まっているのに、確定した仕様を見ると提案書の5倍くらいに膨らんでいる。仕様を理解していないから、彼らは何が問題なのか判らない。

外注を使う予算がないので、結局自社の PG に詰め込むことになり、そして当然のようにスケジュールは破綻する。

別に PG 未経験で SE をやっても構わないし、本社からの出向で PM になるのも自由だけれど、せめてその改修が誰の担当箇所かは把握しておいてほしい。それはある程度歳の行った社会人なら誰でも持つべきスキルのはずだ。
複数の下請けを束ねている元請けの PM なら、エラーが発生したのはどの下請けが開発したモジュールかを確かめてから苦情を投げてきてほしい。
納期も費用の上限も決まっているのに、あり得ない大量の追加工数に対して見積を要求するのは止めてほしい。
ウェブサイトは紙に絵を書く程度でできると思い込んでいる顧客や、携帯電話でもパソコンで使えるウェブ技術が何でも利用できると思っている顧客と一緒になって、PM が開発者に怒鳴り込んで来るのは何とかしてほしい。

コストダウンというお題目に振り回されて、下請けを叩きのめしクオリティの低い製品を納入させることが、将来的に自社の看板を汚すことを真摯に受け止めてほしい。
自分の責任を果たさずに無駄に部下を討ち死にさせることの意味と、将来的な損失の大きさを考えてほしい。

最終的にこの馬鹿馬鹿しい損失が顧客に与える不条理を、顧客の立場に立って考えてほしい。

睡魔

| コメント(0) | トラックバック(1)

毎日朝方まで仕事をして、1~2 時間眠っただけで次の一日が始まるのを繰り返していたからか、今日は昼間に 3 回ほどあり得ない状況で居眠りしてしまった。

  • 在宅で仕事をしていたはずなのに気が付いたら真横に倒れて寝ていた
  • 戸棚で書類の探し物をしていたら戸棚に頭を突っ込んで寝ていた
  • 夕食の買い出しに出て、気が付いたら道端に座り込んでブロック塀にもたれて寝ていた

一応心配になって調べてみたけれど、単に睡眠が不規則なだけでナルコレプシーではない模様。
寝れるときにはちゃんと寝よう。

キタ━━━━━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━━━━!!

エンドユーザから 元請の親会社にまでクレームが入った とのこと。プロジェクトマネージャから、先方の最後通告であるとの旨、警告のメールを頂戴した。

そのメールで、実は僕に示されていた社内納期は、既に社外納期に対して一週間遅れだったことを初めて知った。つまり、2/3に急遽仕事を回された時点で開発期間は3日しかなかったという事。数人月の物件なのに。

これで損害賠償コースになるのって完璧にハメだと思うけれど、世間では一般的なんだろうか。もしそうならば、重ね重ねこの業界に未来はないと思う。

デスマーチ突入の10日後、今日は納期です。
進捗は10%前後。事実上2日しか作業できてないので当たり前ですが。
この10日間、一回も夜に布団で寝ることなどありませんでしたが、それでも全然終わりませんでした。

僕は納期を守れない駄目な人間です。
初めから無理な仕事を断れない心の弱い人間です。
好きな人一人幸せにも出来ない力不足な人間です。
そうやって自分を貶めて見せても許されないのもわかっています。
頑張ることではなく結果を残すことが全てなのは、どこに逃げても同じです。
だから、逃げることはありません。

登山家はそこに山があるから山に登ると言う。山が高ければ高いほど、彼の情熱はかき立てられると言う。

翻って、勤め人はそこに仕事があるから仕事をするのだろうか。
登山家は自ら山を登ることを選ぶが、業務については必ずしも自ら選び望んだことができるわけではない。

業務が困難であればあるほど、その情熱はかき立てられるのだろうか。
山なら高さに限りもあろうが、絶望的に終わりの見えない業務が存在する場合、彼は自らを守るために業務を放棄することも辞さないだろう。

最近、仲介を業務とする人々は、我々下々の者を登山家と勘違いしているのではないかと説に思う。

Devoir

| コメント(0) | トラックバック(0)

私生活で喧嘩して腹が立っていようが、今日は遊びたいと思う日だろうが、仕事があればそれを先に片付けなければならない。
何ヶ月も前から土日に予定を入れていたとしても、金曜夜に月曜朝までの仕事が入ればそれを片付けなければならない。
前日徹夜していたとしても、午前2時に同日午前8時までの仕事が入ればもう一晩徹夜しなければならない。

それでも、誇りを持てる未開拓の分野の仕事で自分のキャリアの向上に役立つ、もしくは特別な好待遇を受けられる等というのならモチベーションの維持は簡単だと思う。
しかし、絶対に無理な納期で作らねばならないため、当然成果物のクオリティは低く、すなわち僕に対する評価は下がる一方である。いわゆる α 版どころかマイルストーンレベルでリリースするわけだ。
そして、当然リリース後は即、顧客からの苦情と即刻/大至急の修正の山となる。それに加えて顧客の気分での改修を無料で受注する元請業者が往々にして挟まっているため、同時に改修の開発ブランチも切られる。なぜか本筋とブランチされた枝の両方を僕が開発の担当する状態のままで。無料で改修なんか受けるから人員がアサインされるわけがない。
この状態の繰り返しなので、一日8時間労働で見積もった物件がすぐに3・4個重なり、あっという間に全てに火が点く。

同じ業界の方は、何を当たり前のことをと思われるかもしれない。
しかし、この3年間、前の会社でも今の会社でも、参加・担当した全ての物件が例外なく全てデスマーチとなるのは、受注側、発注側双方の体質に問題があるとしか思えない。

僕は今まで部下や後輩を持ったことがないので、幾ら改善案を思いついても実践されたことはないが、この体質は変えなければならない。決してまともなものが出来るわけがない方法で、気合と根性だけで成果物を搾り取ろうとする慣習は変えなければならない。44時間働いて4時間睡眠する周期は変えなければならない。

そして、ここまで力説しつつも制作している短納期物件の中に、常に出会い系サイト等の職務経歴書に書けないものが含まれているのは勘弁して欲しい。

昨日納期の仕事を比較的余裕を持って終わらせることが出来た。
とはいっても徹夜に近い生活は何日かしたけれど、納期前日に徹夜をしなかったのは数ヶ月ぶりではないだろうか。

それはさておき、今日から明らかに火がついたプロジェクトを引き継ぐことになった。前任者は現在他のプロジェクトに囚われて身動きが取れず、全く手がついていないという。
1ヶ月の開発期間があるプロジェクトなのに今日は納期の10日前。

いくら自分の体調管理をしようとしても、負荷管理を考えてスケジューリングをしようとしても、これでは無理だ。確実に徹夜が発生するし、そもそも完成するのかどうかすらわからない。
スケジュールも予算も既に確定しているので、人員が追加される見込みもスケジュールが延びる見込みも全くない。僕より下っ端はいないので、いくら無茶だと判っていても断るわけには行かない。僕が外注に出す稟議書を上げても誰も許可しない。

こんな馬鹿な工程を繰り返していればいずれ顧客の信頼を失うし、この業界の未来はないと思う。
しかし、文句を言ってもどうなるものでもないので、早速今夜から徹夜を開始する予定。

このアーカイブについて

このページには、2004年2月以降に書かれたブログ記事のうちaffaires - 業務カテゴリに属しているものが含まれています。

前のアーカイブはaffaires - 業務: 2004年1月です。

次のアーカイブはaffaires - 業務: 2004年3月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

ウェブページ

OpenID対応しています OpenIDについて
Powered by Movable Type 4.25