虚数の体温

自分で読み返してもなかなかひどいと思ったので新しいエントリで埋めてしまう。

縮毛矯正をやめて髪を伐採し、地毛に戻そうと思った。しかし違和感を感じ、紫に染めたりしてみた。でも三ヶ月経ってまた今日縮毛矯正した。堂々巡り。一体何がしたいのか。生活の他の部分をも象徴しているようだ。

違和感。

一枚膜を挟んだその向こうで何かが起こっているのを見ている感じ。

非現実感。

痛い辛い悲しいと喚く自分を人形劇か二人羽織で後ろから見ている感じ。

ひどい時には僕の体温はこの世には存在しないかもしれないと思う。虚数なら自乗しないと実数にならない。感じる温度が異次元に届くベクトルのこの四次元への射影だったら、残りの方角には何があるんだろう。

もういいや。

ハロー僕は四次元から来た!

xyzとtの奴隷!

グローランプ、ブルーランプ

レイハラカミ氏なんて今でもSC88-proだけでやってるのだから、道具のせいにするのは筋違いだ。

根本の何かが違う。

魂が弱っていると、手足の末梢や、かつて麻痺した顔の右半分には光が届かないようだ。だから、眠っている間は溶ける。

ハロ

髪を切った。

仕事帰りに自画撮りしたらこんな風に写った。

亡くなった人たちは、僕らを取り巻くハロとして、そこに今でもいるんだろうか。

いつか僕もそれに混ざって、滲みながら風景に、背景に消えていくんだろうか。

もしかしたら、

かつての僕の幾分かは、

もうそっちに行ってしまっているのだろうか。

だとしたらカートが意味を馬鹿にしてハロに投げかけた言葉も無駄ではなかった。そして彼もそこにいる。

今日はとても暑かった。それこそ肌を焼くように。僕は少しだけここにもいた。

そんな事を思った昨日、6日は黙祷の日。深夜0時を過ぎても蝉は鳴く。

馬と棒と縄と僕

砂地にボロボロの筵が敷いてあり、変な色のまだらな馬が横倒しになっている。

棒を持った男が、それは病死して腐った馬だと言う。僕は殴り倒され、馬と一緒に筵に巻かれ、砂煙を上げながら引きずられてゆく。他にも多くの人が同じように引きずられてゆく。

着いた先では天井から絞首用の縄が下がっている。向こうから「同志、万歳!」と叫ぶ声が聞こえ、床が抜ける音がして一人ずつ首を括られてゆく。

もうすぐ僕の番だ。

半透明な粘液の腕

昨日の深夜、帰りの電車に乗る六本木のホームに続く階段を下りた。
今週は寝ようとしてもほとんど眠れない夜が続いたので倒れそうに疲れていた。
目の前の空気がどちらの方向も、半透明に濁った粘っこい壁になって前に進めなくなった。
両方の二の腕の外から同じように半透明な腕が2本伸び、目の前を這いずり回る。僕は黙ってそれを眺めていた。壁に邪魔されて手は伸びず絡まっている。しばらくの後、2本の腕は僕の左胸に入り、心臓を同じく半透明にして強く握り、胸から引きずり出して壁に向かって差し出した。苦しくて一瞬息が止まり、視界が一瞬暗くなった。粘液が鼻にも口にも入ってきたように思う。
思い切り息を吸い込んで我に返ってみれば、不思議に粘液は消えて歩を進めることができた。左側の半透明の腕も消えた。やって来た地下鉄に乗る時に人を押しのけたのを最後に右側のそれも消えた。
立っているのが辛かったので吊革にぶら下がって下を向いた。電車の外では馬鹿が2人で殴り合いをしている。勝手にすればいい。

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脱皮

今の体たらくを脱し、一皮剥ける必要があると感じた。
爪を立ててバリバリと剥ぐ。しかし血が出てひりひりとするだけで全く何も拭い去れた気がしない。まだ足りないのかと更に剥ぐ。何なら爪まで剥ぎ取れば良いのか。
所詮何を千切り取っても何も変わりはしないのだろう。年度が変わり、環境が変わり、周りの人の構成が変わっても、所詮は与えられた狭い自由の枠にぶつかりながら、狭い螺旋を描いて生きるのだ。

価値観の距離

価値観の合う人と話すのは楽しい。口頭でも文字を使ってでも。
言葉を選んで遠慮して話さなくてもバックグラウンドを含めて判ってくれると思うし、多分何を話しても喧嘩にはならないだろうという安心感があるとするなら、疲れを忘れたりもできる。元々鈍かったのだが最近はそういう人と話しているとすぐに気づくようになった。
そして、あまりにも物の考え方が異なる人同士が無理やり一致させるのは時間と労力の無駄だと思う。実際には価値観が合うと判っている人のところにはすぐには飛んで行けなくて、なかなか面倒なことが解消しなかったりするのだけれど。

禁制

ベジタリアンとは、逆説的に肉食に対する欲求が他よりも強い集団だという。自らに禁制を布かなければ肉食を止める事が出来ないほどにということらしい。
この所自分に抑制をかけていることのリストを挙げてみる。
・遊びに出歩かない
・飲み会になるべく参加しない(=酒を控える)
・禁欲
・物をなるべく買わない
要は人一倍、金銭欲も食欲も性欲も強いと言うことなんだろうか。

懐古主義

確かにそこには安い中華料理店があって、畳の部屋で寝かせてくれる家がある。
あの頃と変わらない友人がいたりして、しかも月曜の夜から酒を飲む。
今週は木曜も飲むわけだし、まるで例会をやっていた頃みたいだ。
死んだ子の歳を数えるのは止めたつもりだったけれど、知らない間に5歳になって、まだ生きていたのかも知れない。