Skip navigation

スーツを着て乗っていたはずの渋谷行きのバスを降りたら、何故か僕は全裸で駅前の四角い歩道橋を渡っていた。

指差して笑われたので自分の姿に気付き、降りたばかりのバスに戻ると、運転手と数人の乗客が無造作に服が突っ込まれた僕の鞄を見てニヤニヤしていた。いたたまれない気分になって、鞄を掴んで前だけ隠し、全裸のまま走って逃げた。

すれ違った警官は驚いていたが、とりあえず駅ビルの百貨店の非常階段に隠れて服を着る事はできた。

一体なぜこんな事になったのか全くわからず、外には非常線が張られているかも知れず、このまま会社に行ってもいいのかどうかを悩むと胃が痛かった。壁に頭を叩きつけると鉄の味がして視界が暗くなった。

極めて寝覚めが悪かった。

二度寝したら毎回こんな夢を見るなら、相当な抑止力になるのに。これは何のメタファーなのだろうか。

幼虫はただ飯を喰らっていればよかった。肥え太るだけで褒められる。誰にでも出来る事なんだろうけれど。

生存競争を勝ち抜いて、そのうち幼虫は蛹となり、生き残ればやっと羽化することが出来る。

蛹と蛆を氏名に含む僕の今は何に当たるのだろう。蚊でも良いから成虫であって欲しいが、実は知らないだけで自分は抜け殻の側で、成虫はドッペルゲンガーのように無限に遠い隣町を明後日に向かって歩いているのではと思った。

数々の約束がなかなか守れません。頑張りますので許してください。


Get Adobe Flash player