僕らはあれからどんな道を

田舎の産業が沈滞して久しく、関東なんかには僕を含めて多くの人々が、三軒茶屋を三茶と呼ぶような意味で、それぞれがばらばらに記号化された毎日を生きている。それぞれ違った方向にでも走っている事には違いはない。

つや消しむみんを名乗る彼が今日数年ぶりのライブで歌うのを夕方突然知って、平日なのにライブを見に行った。そういえば会うの自体も7年ぶりくらいだった。

職業作家中心のバンドで、各々誰かに提供した曲のセルフカバーの持ち寄りだった。初ライブのようだったのに、流石になかなかまとまっていた。パーカッションの方が面白いキットを組まれていて、ついついそちらを見てしまう。それ以外にもパフォーマーと作家の表現の違いは個性が顕れやすくとても面白い。僕は作家自身の表現の方が生々しくて好きな事が多い。

彼の歌い方はかなり変わっていた。今の方が力が抜けていて、昔よりも自然じゃなかろうか。帰ってから考えてみたら、最後に生歌をたくさん聞いたのは三条河原で路上ライブをやった時か。そりゃ変わる。当たり前だ。

セットリストはやや擦り減った人にしみる曲が多かったように思う。作家の方々は普段僕ら以上に競争社会で激しく生きているからか。いずれにせよ全部良い曲で、あんなに小さな箱で少人数の環境で聞けたのは贅沢で幸せだった。

今日のMCや歌詞じゃないけれど、まだ時々どこを目指せばいいのか迷ったりする。ただ、迷って何もせず無駄に時を過ごすよりも、結果の良し悪しに関わらずとにかく行動して形を残した方が良い。振り返って後悔しないのはそういう事だろうと思う。僕も今年は各方面にアウトプットを増やそう。